先月読んでいたプロフェッショナルの条件。だいぶ遅くなったけど、簡単にまとめ。
実はこの本、図が一切ないハードカバーということで気合いを入れて読む必要があるかなと思いました。が、Part1の1章の途中で、今起きているIT革命は3度目の産業革命であるというくだりあたりからは話がわかりやすく、現状と過去を対比させながら分析するという切り口。
正直取っつきにくいけど、何が言いたいか理解してしまうと止まらなくなりました。そりゃ、ベストセラーになるわけだ・・・。
話の流れとしては、現在知識革命が起こった直後であり、これまでの社会構造が変化しつつあることを認識させることから入ります。筆頭となっているのが、知識労働者達。知識が中心的な資源となり、これまで必須条件だった資本は力を失いつつあります。このことを頭に入れたのちに、成果を出す方法に移っていきます。
知識は、マネジメントしなければ効果を発揮しないため、個々人が管理責任を負わなければなりません。マネジメントの対象は、自己管理、目標、人生設計など。面白いのは、ここで知識を最大限に生かすために、他人をマネジメントする必要があると言っている点。同僚、部下はもちろん、上司をもマネジメントする必要があります。だからこそ、現代の組織は上司と部下の組織でなく、チームによる集合体としてマネジメントされています。その中でどのように自分を伸ばしていくか、ここからようやく方法論に入ります。
じっくりと背景を説明してから方法を提示していくため、どの方法も受け入れやすく感じます。
また、これを読んでるときに任天堂岩田社長のインタビュー記事を読んで共通点を多数発見できたことが興味深かったです。思っていた以上に実践的なことが書いてある良書。値段もハードカバーの実用書としては高くない部類なので損はしないと思います。
プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))
- 作者: P・F.ドラッカー,Peter F. Drucker,上田惇生
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2000/07
- メディア: 単行本
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・・・ただ、前半は退屈なので飽きっぽい人には向かないかも・・・。