hellkite 日記と雑記とメモ。

Shiki Kazamaの駄文と音楽と、時々技術な感じ

ケータイ業界が数年後に激変する


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ケータイ業界に大変化、キャリアの収益モデル見直し求める--モバ研報告書 - CNET Japan
なかなか興味深い内容だ。一ユーザとして注視したいので、ざっと確認してみよう。


下の記事で書いた件に関連するので一応張っとく。
総務省、格安携帯電話を規制 - hellkite 日記と雑記とメモ。
このときにちらっと出た話がキチンとした報告書案として公開されたようだ。


内容は現在の携帯電話事業で問題になっている点を徹底的に解決するという激しいもの。しかも、内容については実施目標期限まで定められている。
というわけで、ちらっと抜粋。

新料金プランを一斉導入

販売奨励金を見直す。場合によっては廃止。
これにより、端末の価格は現在の価格から4万円以上引き上げられる・・・ように見える。実際には、割高な基本料が本来あるべき価格に下がるため、ユーザがキャリアに払う金額は変わらない・・・はず。もっとも、販売奨励金目当てに半年に一回、数ヶ月に一回といったペースで端末を変えていくことは(大金を積まない限り)不可能になる。
高機能な端末を買おうとすれば、それだけの金額を支払うという当たり前の経済システムがようやく戻ってくることになる。
この料金プランの導入により端末代と通信代が明確に分かれ、わかりやすい料金体制になると思われる。

SIMロックを廃止

簡単にいえば、キャリアを変更しても今まで使っていた端末を使い続けることができるようになる。
例えば、携帯ブランドブームを巻き起こしたアクオス携帯だが、これはほとんど同じ端末が、auソフトバンクDoCoMoの3社に提供されている。たとえ、auアクオス携帯を持っていてMNPソフトバンクに移行してアクオス携帯を使いたいと思ったら、ソフトバンクアクオス携帯を買わなければいけない。
なぜなら、現在の端末には、SIMロックという技術で端末の共有ができないようになっているから。まぁ、実際には、通信方式の違いとかがあるからSIMロックがなければ、そのまま使えるかっていうとそうでもなく・・・解決しなければならない問題もいくつか残っているけど。


端末は端末で販売し、どのサービスを選ぶかという観点からキャリアを選ぶ。SIMロックがなくなれば、それが現実になる・・・かも。


DoCoMoiモードなど、キャリア独自のサービスが利用できなくなる可能性がある、ということで、SIMロックを外すことには各社反対の姿勢を示している。
今回の提言では、キャリア独自のサービスも利用できるようにすることも含まれている。
その辺は抜け目ない。どうやって技術的な問題をクリアするかは謎だが。

MVNOへの回線貸し出しを義務化

キャリアの通信回線を借りて携帯電話事業を展開するのがMVNO。
これにより新規参入が増え、市場が活性化する可能性がある。
最近参入したイーモバイルはドコモの回線を間借りする予定だという。
ちなみにPHSではウィルコムがすでに回線貸し出し業を行っているそうである。

WiMAXへの対応

次世代ネットワークへの対応についても盛り込まれている。
これは、業界で有力な方式なので当然といえる。

携帯電話と他の機器との連携強化

今のところ携帯電話すら各キャリアで言語が違う。・・・というか、最近各社独自にプラットフォームの開発に着手した矢先だったはずだが、それを統一しましょうとのこと。
ちなみに最後までプラットフォームの構築を静観していたソフトバンクモバイルも共通化した。
ソフトバンクモバイル、端末のプラットフォームを共通化へ--ACCESS、アプリックスと協業 - CNET Japan
各社間でプラットフォームが共通になれば、端末開発側はキャリア間での差別化に頭を悩ませることになるかもしれない。だが、これもSIMロックの廃止するには必要な処置ではある。
また、プラットフォームが共通になれば、品質も上がることが予想される。





これらが実際に行われれば、今年末から2010年にかけて携帯業界は様変わりするだろう。
ユーザとしては、利便性が上がるのでいいことだが、メーカ、キャリアの負担は増大しそうだ。



ところで・・・このエントリを書きながら、高機能端末を買うなら今だな・・・と思ったのだが・・・この判断は正しいのだろうか・・・*1

*1:来月中に機種変するのは確定なので・・・