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Shiki Kazamaの駄文と音楽と、時々技術な感じ

iPhoneアプリ勉強会第3回物書堂×AppBankトークセッション


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前回は行けませんでしたが今回はなんとか行くことができました。このイベントは定期的に行くとモチベーションがあがりますね。今後も参加したいと思います。


今回は大辞林などの辞書アプリで有名な物書堂でした。物書堂は2人の会社。元々エルゴソフトという会社に勤めていたそうです。


ん?聞いたことのある会社だ。。。
と思ったらMacを買って始めて買ったソフトのうちのひとつがエルゴソフトの日本語変換ソフトでした。egbridge Universal。今も使っていますが、事業撤退の通知が来たときは残念な想いをしました。
事業撤退したらMacの売上がグンと伸びているグラフを見て会場は笑いに包まれていましたけど。。。


しかし、この会社はiPhoneアプリをやっているメーカーの中でも、変わった会社のような気がする。特に受託開発を一切やらないってのが、えー?って感じ。
別にiPhoneアプリだけでやっているというわけじゃなくて、Mac用のアプリケーション開発もやっているみたいだけど、全部自社製品みたい。独自のソフトを作るんだ!と言って起業しても、食べる分程度には受託開発をするってよく聞くので、これはすごいと思った。
ある意味、羨ましい会社。


技術者2人の会社のようで、なかなかユニークな発言が多かった。かっこいいなぁ。同時に本当かなぁって思ってしまうけど。
iPhoneアプリに関してはドキュメントもなければ、コメントもない。でも、アプリへのこだわりは人一倍、か。インディっぽいね。


しかし、こういうやりたいことをやるためには確かな技術力、揺らがない自信が必要不可欠なんだろう。とにかくコードを書けって言っていたけど、その通りなんだろうと思う。


関連
第2回iPhoneアプリ勉強会行けなかったメモ - hellkite 日記と雑記とメモ。
第一回iPhoneアプリ開発勉強会に行ってきた - hellkite 日記と雑記とメモ。


以下は、セミナー中に書いたメモ。相変わらず、まとめていません。
物書堂、代表。
物書堂。外国辞書、国語系辞書、六法全書、教育系のアプリ。全て書籍きのアプリ版か。
6億円、27万本。


作ったのは2人。ただし、1人1アプリ。分業はあまりしていない。
事務所なし。家で仕事をしている。


エルゴソフトという会社にいた。高コスト体質。Macは右肩下がり。
先がないからやめましょう、ということで事業撤退。2008年。
辞めたら右肩あたりにw


Macのプログラムしか書けない。。という訳で起業。


2人でもキチッとちゃんとした仕事をする。
信頼される事が重要。それならベンチャーでも大丈夫。
ブランドのひとつ。
名刺もブランドのひとつ。キチッとした物を。誠意ある対応をする。


Macのエディタを開発していたが。
WWDC08でAppStoreの発表。
国内のデベロッパが不足。まわりを見ると様子見のところが多数。日本向けアプリがないかも。


何かやらなければ。辞書ならMacで作ったことがある。
ちなみに電子辞書は250万台、400億円。市場規模は大きい。


ローンチタイトルは会社の名前を知ってもらうビッグチャンス。
ただし絶対に間に合わないとダメ。


ウィズダム
24日間で開発、契約、登録をした。
7月だけで5000本売れた。スタンダード辞書アプリに。
ダイヤモンドの記事に紹介された。2700万で小金持ちというタイトル。大金じゃないのか。


新規参入が増えて、市場としてはいいが、売上は下降の一途。
その分野で最上の物を作れば、人はその製品のみを使い続ける。


製品の素晴らしさが重要。虜にする。


コンテンツの魅力を引き出すようなアップデート。
用例検索、なぞってジャンプ、レイアウトエンジンを独自に開発。
アップデートでV字回復。アップデート作業、開発に3ヶ月。


iPad版は無料アップデートした。アップデートするたびに売上は伸びている。


大辞林
3ヶ月で開発。
当時のライバルは他のプラットフォーム。iPhone自体は立ち上がる前。電子辞書、Android、携帯。


圧倒的じゃないか、と言われるものを作る。
美しいタイポグラフィ。アプリで大辞林を表現する。
コンテンツはただのデータではない。コンテンツと向き合うことが大事。
日本語の美しさを表現。特徴的なインターフェース。インデックス。


美しさのために特別なフォントをライセンスした。
iPhoneらしさ。


コンテンツ選び。
ニッチなもの。メジャーなものはAppleがやってしまうかも。
ひとりひとりにひとつひとつのアプリケーション。
ニーズを満たすようなアプリを作っていく。


レベニューシェア
自分達のリスクで仕事をしたい。コンテンツホルダーに45%。自分達は25%。
アプリの収益で新しいコンテンツの創造をしてもらいたい。売り切りではコンテンツがなくなってしまう。


Q&A
iPhoneはビジネスのツール、大人のツールだと思っている。
パイはゲームよりビジネス向けの方がある。


iPhoneは女性向けじゃないかも?ハードもソフトも。少なくとも可愛くはない。


25万本アプリはあるけれど、もっといいものがあった方がいい。凄いものを作る。ユーザのニーズをすくい上げる。
価値観が違う人の要望は取り入れてもうまくいかない。共感できるようなユーザの意見を取り入れる。


潜在的な期待に答えるソフト。ボタンは押されたら反応する。
テストは先入観のない人がいい。使ったことのない人に使いやすいと言わせる。


大辞林Twitter連携機能。
調べた事、意外に思ったことを呟きたくなるだろうと思って入れた。
また、ハッシュタグで使用状況を調査することができる。
呟きの著作権については、ちゃんと許可を得ている。


仕様書は全く書かない。コメントも書かない。
本当のドキュメントレス。。。スケジュールもない。
最低限、実現しなければならない最低基準だけはある。


インデックスのUIは、GoogleMapからヒントを得た。


2人で会ってミーティングをすることはない。メールを一日に2通。以前はやっていたが、意味がないような気がしたのでやめた。
ものを作ることに影響はない。だから、それでいい。


アイコンは自分のものは自分で作る。Made by us。
私が作りました。開発者も表に出る。
外注、当事者意識きが薄いとダメ。当事者として責任を持つ。受託開発は全くやらない。リスクを取る。


UI、自分で使って使いにくいのはダメ。自分をニュートラルに。
情報収集もあまりしない。
自分がニュートラルだと信じる。B型だし。


Appleのドキュメントをしっかり読んで考え方を理解する。
苦労したことを表に出さない。困ったらドキュメントを読む。


自分のクオリティの基準を持つ。達しないなら捨てる。


気分転換はあまりしない。
温泉より、仕事が終った時のやったという感じが気分転換になる。


iPad版の大辞林。期待されているという重圧。iPadあまり使ってないので使ってから開発にかかりたいと思っている。
プログラムなら、とにかくコードを書くしかない。自分のコードを書く。人のコードを写すのではなく。